料亭予定地

「The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ」をみた。

2020/01/05
映画レビュー


あけましておめでとうございます。
いきなりハードな映画の感想からはじまりました。
明日が仕事なんて忘れたい。

Amazonプライムで、なんとなく流しながら「The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ(字幕版)」をみた。

とにかく映像が夢のように美しい。
監督はソフィア・コッポラ。

何年前だったか、(もう10年ぐらいたつのかな?)「マリー・アントワネット」の美麗な映画で噂になった人。
しかし、この映画はベルばらを期待していた人たちによって散々な評価だった。

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]

オーストリア・ハプスブルグ家の末娘マリー・アントワネットは14歳で、フランスのルイ・オーギュスト(後のルイ16世)と結婚。格式を重んじるヴェルサイユ宮殿での生活に始めは戸惑うものの、盛大な晩餐会やファッションリーダーとして贅沢三昧の日々を送っていた。4年後、ルイ15世は急逝し、若いふたりは王位を継承する。ほどなくしてマリーは待望の世継ぎを出産。わが子を心の拠り所とするのだが、魅力的なフェルゼン伯爵と逢瀬を重ねたこともあった。一方、財政難に困窮したフランス国民は各地で暴徒と化していき・・・。誰もが知ってる歴史上のマリー・アントワネット。そのきらびやかな宮殿生活とは裏腹に、妻、母、そしてひとりの女性として揺れ動く心にフォーカスした作品。80年代のUKロックに、"マカロン"カラーの映像をのせてスタイリッシュに描く。



わたしはひたすらマカロンとお菓子に囲まれた映像を楽しんでみました。

内容は「ロスト・イン・トランスレーション」を見た時から予想はついていた。

この監督は映像がとにかくきれいでうっとりする。
おとうさんコッポラのようなダイナミックさはないのだが、比べるのもよくない。
繊細さと美意識がある。

どちらかというと空気を読む系の監督だと思う。
なので、見る側としても内容よりは映像を楽しんでる。

「ロスト・イン・トランスレーション」は、Amazonの紹介欄に内容説明がついてなかった。
それもそのはず、ひたすらスクリーンに映し出されるのは「ガイジン」が見る異世界だ。

異質でミステリアスな「Tokyo」というのは、自分たち日本人としてはなかなか感じることができないので、とても斬新だった。

ロスト・イン・トランスレーション [DVD]







さて「The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ」


ここからネタバレでーす!!


The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ(字幕版)

アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは惰欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは。(C)2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.





この作品に関しては、どうやら原作に存在する黒人や混血児の存在がなかったことにされているらしく、批判されていた。

ポリコレは好きではないけど、原作に混血の人が出ていたのなら、それはホワイトウォッシングと呼ばれても仕方がないのではないかな~?と思う。
南部は黒人の存在なくして語り得ない、表現し得ないのではないか…とそれは私ですら思う。

監督は美的感覚に従い、とにかくすべてを白基調でまとめたかったのだろう。
でも、美的感覚を重要視したとしても、「そこを外してはいけない」というポイントは存在するのではないだろうか。

さらに、そのネガティブ要素を補ってあまりある映画としての良さがあるかどうかというと、これもまたちょっと微妙だった。
もう少し、映像の美しさよりも「8人の女たち」のようなどんでん返しに続くどんでん返し、女性ならではの複雑さを描いて欲しかったと思わないこともない。

キルスティンダンストが少しふっくらしている。
迷い込んだ北部軍人さんがいうほど美人じゃない。
美人!美人!と言って必死で媚を売っていたんだろうと思うにしても、そこまで美人じゃないか?と言われると美人は美人。
難しい。
ちぐはぐだった。

年齢はさまざまだが、何せ出てくる女性陣が全員、似たような髪の色に服装もまったく同じなため、どれがどの人が混乱する。
個性を出すならやはり混血児は排除するべきではなかった。

「ここを出たい」という望みはこの突然の闖入者によって体現されている。
未知の世界への希望、どこかに存在する愛の希望は足を切り落とされ絶望に乱れて獣性を示す。
彼と彼女は獣性を示してから結ばれる。
荒々しい未知の世界への希望。

これがまた遅きに失したというか...。

自信にあふれ美しさに目覚めた彼女は、きのこ事件によってあっさり希望を断たれる。
この白基調の霞に巻かれ、静かな生活に飲み込まれていく。

恐るべし同調圧力。
そこを描きたかったのかなーと思う。

欲望の目覚めというほどでもなかったかもしれない。
かき乱されたのは確かだが。

しかし、若干評価が低いのはわたしがコリン・ファースがそれほど好みでなかったからかもしれない。



追記:
調べてみたら…
クリント・イーストウッドで一度映画化されてるやん~!
こっちの方が評価高い。
見て見たいわ!
題材が面白いもの。

白い肌の異常な夜 [DVD](クリント・イーストウッド)




原書はこちら。
翻訳はされてないみたいだった…
Kindle版です。便利やな~!!

The Beguiled (Penguin Classics) (English Edition) Kindle版




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Ama Mew(天海悠)
Admin: Ama Mew(天海悠)
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