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【草燃える】総集編2 政子のシットが燃え上がる【大河ドラマ】

2021/12/09
ドラマレビュー




【草燃える】総集編2 政子のシットが燃え上がる【大河ドラマ】


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大河ドラマ第17作「草燃える」の総集編。鎌倉幕府を開いた源頼朝の妻であり、二代将軍・頼家と三代将軍・実朝の母である政子の生涯を中心に、頼朝の時代から承久の乱までを描きます。(C)NHK


  ≫ 【草燃える】総集編 岩下志麻の北条政子【大河ドラマ】-1

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*ここからネタバレを含みます。




野心に燃えるお兄ちゃん宗時(政子と義時の兄)が、
「結束を固めるには血と地を結び合わせる必要があるのだ!」
と言っていて、そうだろうなあと思いながらうなずいてみていた。

髭づらおとうちゃん(時政・金田龍之介)は、頼朝と政子のことを聞いてカンカンに怒る。

ここで義時、この頃はまだ純粋な青年だし、政子に恋する親友のオリキャラにも肩入れしているので、政子に兄の思惑をバラす。
兄宗時は野心と計略、政治の心があって佐殿すけどのと結びつけただえけなのだ。姉上は騙されているのだー!などといって、

でも、政子はもう恋が燃え上がっているので、何も聞こえない!

はじまりはそうでも、「今となっては頼朝が私を愛していないはずはない!」と言い切る。
確かに、頼朝も、スケベ心と野心からだけはなくて、政子のこの激しい感情にほだされ、好きになっている様子。
これは本当。

だから政治と情で、いっそうより強い結びつきになる。

政治の道具とはいえ、そこを越えて、恋愛が人を動かす、という感じ。
どこからどこまでが政略と言えない感じの、感情と政情がからみあって複雑に動く感じがとてもいい。

草燃える、おもしろいです。



いつまでもオリキャラ、オリキャラと言っているのがアレなので、いいかげん名前を言うけど、滝田栄演じる伊東の息子の名前は祐之すけゆき
相変わらず政子ラブ。

義時(松平健)も、頼朝(石坂浩二)が最初に兵を挙げたときの、最初の敵となる大庭景親の娘(オリキャラ)とラブロマンスがある。

このふたりのオリキャラ、いかにもありそうで「さすがにそれはなさそうな架空の人物」ではないので、すごく盛り上がった。
このさじかげん大事だと思った。

この大庭景親の娘は、あかねという。
大庭景親は最初に頼朝が挙兵したときに敵になった武者なので、ここから、親友とも戦い、恋人の父親とも戦うという、こじれた昼ドラロマンスが展開されることになる。

すてきです。



義経(国広富之)の話も別で展開するのだが、典型っぽい典型なので、あまり特筆すべきことはない。
どちらかというと、血の気の多い若者ですねーという感じ。

これまで悲劇のヒロイン…じゃなかった悲劇のヒーローっぽかった義経像を、「血気にはやって鎌倉方を怒らせた空気の読めない弟」仕立ての物語にしたのは、この「草燃える」が最初らしい。

…と、どこかに書いてありました。



政子と頼朝の間に反対するおとうちゃんを説得するため、兄の宗時は実力行使に出る。

政子に恋する祐之すけゆきを利用して、政子をさらわせ、運んだ先でボコボコにして放り出して、政子と頼朝は結ばれる。

これは、祐之すけゆきくんがあんまりだった。

「ま、ま、政子どのぉ~~~~!!!(白目)」

かけつけた義時が、「ち、違う、おれは何も、知らなかったのだ~!」と弁明するも、祐之すけゆきは義時も面罵して去って行く。

よくできたオリキャラ、祐之すけゆきくんくんはここから、完全にやさぐれてしまう。



政子も政子だ。
頼朝しか見えていないので仕方ない。
頼朝も、こうまでしてやってきてくれた政子にキュンキュン♡

ちなみに、頼朝のそばには、武田鉄矢演じる安達盛長がぴったりくっついていて、「サル顔のひょうきんなおとも」という、秀吉ポジションにいる。
わたしはこれで「あだちもりなが」を覚えた。

伊東+大庭 VS 頼朝+北条家

戦争となるが、ここで両軍が顔を揃えて構えている場所で、大庭と北条でぶとうさんの舌戦が行われ、なかなかの見所だった。

ここで、お兄ちゃんは戦死してしまう!
ここまで事態を動かし、引っ張ってきた宗時が死んだという衝撃よ。

おとうちゃん時政も、「自分で言うのも何だが、末頼もしい完璧なあととり息子だった」とか言うあたり、義時も複雑だ。

でも、ドラマとしては、頼朝と政子を暗躍してくっつけ、あんなに祐之すけゆきくんにひどいことしといて、自業自得な感じがあってうまいバランスだった。

大庭軍にいた梶原景時(江原真二郎)が、頼朝たちをこっそり逃がすフラグフラグ!
梶原景時=石川数正臭は消えないが…。
キャラももろかぶりだった。

(江原真二郎が石川数正を演じる大河「徳川家康」は、「草燃える」の五年後です)



ここから頼朝が鎌倉で勢力をもりかえすあたりははしょる。

・牢人となって逃げ惑う祐之すけゆきくん、野盗に混じったりして人間の底辺をいやというほど見ることになる。

・白拍子の静さん(友里千賀子)、けっこう福々しく、丸々しい。(かわいかった)

・政子が頼朝の愛人、亀の前の家をぶちこわす極道の妻展開は必見!
「総集編2」の29分からなのだが、一見の価値ありだ。

「手加減はいりません、二度と住めないようにめちゃめちゃにしておやり!めっためったにたたきつぶしてくるんです!」

凄まじい迫力、最高じゃないか。
(現代口調は気になるが)

ここまでやると、ネチネチ恨んだりめそめそしてるより、むしろ潔い。

(有名な御家人たちをまとめた演説のところは、義時がフィクサーで政子は言わされてる感満載で、そこまですごくなかった)

全編を通して、政子が一番輝いていたのはここだった。





石坂浩二の頼朝の演技がすばらしくよい。
光ってる。

政子といるときにはちょっと線の弱い感じの公達風で、でも、抱っこして連れてっちゃうような強引さも見せる。

基本は控え目ひかえめに優柔不断な様子を見せながら、冷酷なところ、美人には弱いところが入り混じって、悪役と一口では語れない複雑性を見せていた!



ここで、義時の恋人、あかねが父の大庭景親の助命嘆願を行う。
松坂慶子も若いのでとっても綺麗だ。

頼朝、綺麗な松坂慶子が涙を流しながら頼むのに、うっとりふわふわ~となって、うんうん、いいよいいよ~と、安請け合い。
口がすべっちゃった。
あとで我に返って、義時に「あんなに美しいおなごにとてもそんなこと言えない」「でも助命はとても無理だから!」とすごい矛盾すること言って、すたこら逃げていく。

しかも、義時があかねを妻にした後で、夜這いを仕掛けて孕ませてしまい、そのことであかねは平家方に身を投じることとなる……。

この展開、義時は頼朝に恨みが出来るわけだから、あとで鎌倉幕府を乗っ取る口実にもなるわけだ。



義経への感情も複雑で、嫉妬と兄弟愛の狭間で感情を激発させるところも、ものすごく人間臭い。

あかねとのことを、義時にギュッとにらまれながら問い詰められても、あくまでしらをきる石坂浩二の頼朝さん。
クズっぷりもここまでいくとすがすがしい。

クズ頼朝×ヒステリー政子が、すっごいよい夫婦っぽくて最高だった。

壇之浦の戦闘では、義経の八艘飛びよりも、こじらせラブロマンスの方がクローズアップ現代される。(誤字)

平家がたにいるあかね、海に飛び込もうとするのだが矢が着物の裾を射抜いて動けない。
どっちの子どもなのかどうしても知りたい!
こんな所で、そんなん知りたがられても困るよな。

答えないまま、あかねは矢を無理矢理はずして(びりびりひきさいて)とびこんだあかねさんを海の中で撮影するという、当時のNHKの頑張りが光る平家滅亡でした。



義経くんは、いつも梶原景時にわるくち言われてる。
勝ったからいいけど!
あのやり方は強引すぎて!

頼朝の、義経への感情も「優柔不断な人間的なクズ」っぽくてとてもいい。
涙を流して、兄弟愛を見せるけど、見せかけっぽくもあり、利用している感じもあり、嫉妬もあり……でも、やっぱり兄弟愛もあるという。
すばらしい。



ちょっと脚本は、例の「現代口調」と共に、繰り返しおなじ台詞を言わせるしつこくねちっこい感じの昭和ドラマで、完全に好みに合うというわけではなかったが、このドラマ仕立てはたいへんすばらしい!



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(PHP文庫) 嶋津 義忠 (著)。2022年、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公は、北条義時!伊豆の田舎侍は、いかにして鎌倉幕府の重臣13人の頂点を極めたのか?「武士による天下の政」を夢見た男は、鎌倉幕府の独裁者なのか?それとも、初の武家政権を創った立役者なのか?


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