料亭予定地

2021年版、オースティンの「エマ」映画

2021/11/20
映画レビュー




2021年版、オースティンのエマ


Amazonプライムで、2021年版の映画が出ていたので、さっそく見てみた。

ジェイン・オースティンの「エマ」はもう、どれもこれもたくさんドラマ化、映画化されているのだが、どれもこれだ!というのがない。

1996年にも映画化されていて、この時はグゥイネス・バルトロウがエマ役をやっている。

 
1996年。ジェーン・オースティンの小説が原作の、愉快で陽気なコメディ作品。シングルの友達同士の縁結びに奮闘するお節介な若い美女、エマ。しかし、可笑しなことに彼女の縁結びは失敗ばかり!エマがハリエットのお相手を見つけようとすると、皆の人生は滑稽なほどにもつれてしまう。


しかし、どうもぴんとこなかったんだよなあ。

開こうとして見ると、かなりの高評価がついているので、期待してみて見た。

 
2021年。主人公エマが自分にふさわしい相手を見つけ、ハッピーエンドをつかみ取るまでを描いたジェーン・オースティンの傑作恋愛小説「エマ」を新たに映画化。



 ≫ 漫画系レビュー記事


*ここからネタバレを含みます。






これは、なかなか…!

脚本がよい感じだった。
演技もかなりよい。

おばかなエマの所業がいやみなく可愛く、反省して泣いちゃったりするところ、うんうん、若いうちはばかなことをたくさん仕出かすんだよ。
と、あたたかい気持ちで見ることが出来た。

風景、家屋の様子、料理映像もとても綺麗で(若干きれいすぎるきらいはある)、男子たちはイケメンすぎず、雰囲気が出ていてなかなかよい。

特に秀逸だったのは、ついエマが口からポロっと出てしまったイヤミが、ジェーン・フェアファックスのおばさんをひどく傷つけてしまうところ。
イギリスは空気読み社会なので、このあたりのやりとりのやっちまった感はとてもよくわかる。
わかりすぎる。

男女が少なくて、閉鎖的な村社会の中でなら、まあ普通に考えてこの人はこれだろ、というあり、個人の好みもありで話は進むのだが、思惑どおりにはいかない。

エマは母親代わりだった家庭教師がいなくなって寂しいので、お人形遊びのようにハリエットを扱うし、自分のお人形ならば、少しでも条件のいい所に嫁がせようと、若い未婚女性のくせにお見合いおばさんみたいなことをやって楽しんでいる。
男性陣が、そうそう、小娘の考えに素直に動かされるほど甘くはない。

ナイトリー役のジョニー・フリンがめちゃくちゃ良かった。
恋心をおさえきれなくなる所が、とてもユーモラス。



最大の不満は、
お父さんが丸くなかったということ……
ではなくて、やっぱりジェーンだ。

とにかく、この「エマ」という話。
この話のキモは、エマの他人の婚活、お見合いおばさん大騒ぎではなくて、ジェーン・フェアファックスの存在なのだ!

ジェーンは、エマの引き立て役じゃないの。
向こうを張りつつも、実は経済的なこと以外では、完全にすべてにおいて、エマの上を行ってる存在なのだ!

だからエマは気に食わない。

フランク・チャーチルがエマを見ても眉一つ動かさないのも、完全にジェーンに最初からベタ惚れしてるからだし、ジェーンが現れるところに現れ、お尻を追いかけてばかりいる。
大好きで、メロメロの骨抜きなの。

ナイトリーとエマのお話と同じくらい、しっかりとフランクとジェーンの話をもってきてくれないとダメなんだよ!

今までの映画、ドラマ、すべてのジェーン役の女優さんが全て気に入らなかった。
もっと美人、もっと謙虚。でいながら堂々としている。
くだらないうわさ話には乗ってこない。
聡明で、分別があって、親切で、頭がいい。
かつ美人。

彼女はただ、お金がないというそれだけが問題なので、奇しくもエマがハリエットで目指した、「美人ならば玉の輿でもっといいところに嫁げるはず」を地でいく女性だ。

でもエマは、自分よりも若干すぐれているジェーンを世話してやろうなんて毛頭思わない。
そもそも、ジェーンじたいが、会話をしてもそんなすきを見せないのだ。

たぶん、ジェーンはエマの軽佻浮薄なところも知っていて用心している。
エマもその気配を感じ取っているから

ああそうだ、エマはジェーン・フェアファックスが大嫌いだった。
……というあの描写につながるわけだ。





ハリエットの世話を焼くのも、格下の社会的地位、格下の可愛さだからなんだよね。
でも、エマだってばかなことをたくさん仕出かすけど、愛嬌がある。

ジェーンみたいにお高く留まっていないし、いつも率直でわかりやすく、善良だ。

ナイトリーだって、可愛くしてかたないだろう。

ナイトリーが、ジェーンのことをお気に入りだというのも、エマがジェーンのことを嫌いな一因であったように思う。

これはまさに、風と共に去りぬにおいて、レット・バトラーがメラニーに敬意を示し、ほめたたえるのと同じ構造だ。

まあ一般的に見れば、誰がどう見てもジェーンの方が良い奧さんになるだろうと思われるのだが
(そこをちゃんと描けていないと、エマとタイマン張れるぐらいの女優じゃないとダメなのに)
ナイトリーのような大人の男性にとって、エマのようなちょっとおばかなこともするけれど善良で、何をやらかすかわからない相手がたまらなく魅力だというのもよくわかる。

ちょっとグウィネスは金髪にぴったりと頭を撫でつけている外見が薄すぎ、また賢く見えすぎて、エマの可愛らしいちょっとばかな所もあるという魅力には一歩及ばなかった。
今回の女優さんはぴったり合っていたと思う。

おおむね、ジェーンを除いてはかなり及第点をつけたい「エマ」だった!



これも何作も見ている「自負と偏見」
前に一度記事を上げたような気がするが忘れちゃった。

キーラ・ナイトレイがとても美しくて、おさえた演技がよくて、よい映画だったのだが、字幕が致命的なほどひどい間違いを犯していて、すべてのよさが台無しになってしまっていた。
いまはちゃんと訂正されたのだろうか。

 
18世紀、女性に相続権がない時代のイギリス。女の幸せは豊かな財政の男性と結婚すること。 貧しくはないけれど、大金持ちでもないベネット家では、5人の娘たちが白馬にまたがったリッチな王子様を探しており、隣に越してきた金持ち・ビングリーの噂でもちきりだった。


 
(ちくま文庫) ジェイン・オースティン (著), 中野 康司 (翻訳)
エマ・ウッドハウスは美人で頭が良くて、村一番の大地主のお嬢さま。私生児ハリエットのお相手として、美男のエルトン牧師に白刃の矢を立てる。そしてハリエットに思いを寄せる農夫マーティンとの結婚話を、ナイトリー氏の忠告を無視してつぶしてしまう。ハリエットはエマのお膳立てにすっかりその気になるのだが――。19世紀英国の村を舞台にした「オースティンの最も深遠な喜劇」


 
(新潮文庫) ジェイン オースティン (著), 小山 太一 (翻訳)
イギリスの静かな田舎町ロングボーンの貸屋敷に、資産家ビングリーが引っ越してきた。ベネット家の長女ジェインとビングリーが惹かれ合う一方、次女エリザベスはビングリーの友人ダーシーの気位の高さに反感を抱く。気難しいダーシーは我知らず、エリザベスに惹かれつつあったのだが……。幸福な結婚に必要なのは、恋心か打算か。軽妙な物語(ストーリー)に、普遍の真理を織り交ぜる。


 
(中公文庫)ジェイン・オースティン (著), 大島 一彦 (翻訳)
幸福な結婚にはどんな人が理想の相手だろう。経済的理由で好きでもない人と結婚していいものだろうか。作家ジェーン・オースティンが亡くなってから200年たつ今日も、結婚を考える女性の悩みは変わっていない。皮肉屋で誤解されやすいが誠実なダーシーと賢いようでいてそそっかしいエリザベスの、誤解からはじまるラブロマンスは、いつ読んでもみずみずしく、オースティンの優れた人間観察に基づく細やかな心理描写は、ときおり毒もはらむが示唆に富み、幸福な気持ちにさせてくれる。この不世出の名作を、読みやすい典雅な新訳で贈る。愛らしい十九世紀の挿絵三十余点収載。

























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2021年。主人公エマが自分にふさわしい相手を見つけ、ハッピーエンドをつかみ取るまでを描いたジェーン・オースティンの傑作恋愛小説「エマ」を新たに映画化。



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