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【映画】サムソンとデリラ-4 清純派VS妖艶派

2021/11/18
映画レビュー




【映画】サムソンとデリラ-4 清純派VS妖艶派


 
神から授かった怪力の持ち主であるサムソンは、ペリシテ人の娘セマダールに求婚する。しかし、サムソンに想いを寄せていたセマダールの姉デリラが二人の仲を邪魔し、結婚式で混乱を引き起こし、セマダールは命を落してしまう。さらにデリラは、サムソンへの陵辱を続け...


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*ここからネタバレを含みます。





デリラは復讐の気持ちもあり、多分再会もしたく、サムソンを捕まえ陥れる策を王様に願い出て、報奨金とともに許される。

ちょくちょく顔をみせてはいるんだけど、デリラをとことん最後まで刺激し続けるダン族の幼なじみ、ミリアムについて言及しておこう。大事なキャラクターだから。

実はサムソンにとって一番ど悪女なのはこいつだ。
典型的清純派良妻賢母タイプ。
まともな生活っていうやつの象徴みたいな人。
こっちもサムソンは全然振り向かないんだけど一族の絆っていうやつで結ばれてるのは確かだ。

何かと言うとそっちに戻るかもしれなくて、本来そっちが婚約者?とはっきりとは書かれてないけど、立ち位置が幼馴染で同じ一族で婚約者、そういう感じにデリラはやきもきしっぱなしだ。

なんかこういう「まともな生活の象徴みたいなタイプ」って、王様の愛人やってサムソンを狙う立場のデリラにとっては
魘夢「存在自体が何かこう、とにかく癪にさわってくる感じ」(by鬼滅の刃)



デリラの方も、最初はちょっとした悪戯心、もともとお姉さんだってサムソンのこと大して好きでもなかったのだし、気付かせようとしただけだった。
サムソンがバカでわからずやだった結果、家も父母も姉も全部失う事になって、路頭に迷ったのだ。

だから王様を頼って愛人になるしかなかった。そういう道しかなかった。(という感じで視聴者が解釈できそうなふうに描かれている)

結果、金銀財宝に囲まれて、自分の美しさも男の扱い方もこれ以上ないほど磨き上げられたわけなのだが、やはり、そういう「そっちに行かざるを得なかった」「そういう生き方しかなかった」という人にとって、ミリアムみたいな、最初からまともな事以外考えたことございませんー清廉潔白でございますって人は、もう目障りでしょうがない。

別に関わらないでいてくれる分にはいいんだけど、(権力財力はこっちが上だし)サムソンを取られることだけは我慢ならない。



元々好きだったんだよね。
愛してたからあんなバカなんて忘れようって思っても、自分のことなんて好きなんじゃないんだって言い聞かせても、やっぱり結局お姉さんを一途に最後まで思ってたのもいい人だったから。

一途に愛し、愛されたかった。今でも忘れられないし思い切れない。
彼こそが自分にふさわしい男、運命に結び付けられた相手なんだったって、今でもそう思ってる。
……という欲求不満が彼女を駆り立てる理由のように見える。

それとこんなに成熟してもう小娘じゃない自分を見てほしい。今なら私だってやれる、試してみたい、という感じ。(しかし、そもそも最初から成熟した美人です)



サムソンがいそうな谷に、召使い(あのずっとそばにいる老婆)と2人きりでさあ襲ってくださいみたいな無防備さで豪華なテントを張るデリラ。

あからさまに怪しい。
餌を撒いたかごを、ひも付きの棒で立てておくレベル。

あっという間に引っかかったサムソン、だがすぐに声で分かってくれた。(デリラうれしそう)
サムソンの方も、元々成熟した女に弱いから、大人になってすごく色っぽくていい女になったデリラの魅力にくらくらっとくる。

金銀宝石で飾り立てられてるし、今を盛りに輝いてる美しさ。
元々そういうきらびやかさが好みだったみたいなことは冒頭にも語られてる。

ミリアムは清純だけど、堅実で野心がなくて飾り気がない。
ペリシテ人との争いだって、守りに入っているだけでただ我慢我慢、耐えて耐えて、忍従ひとすじの生活。

思わず手を出してしまうサムソン。

けどちょっと違ったのは昔のお姉さんにはなかったものが彼女にはあった。
それは愛するという気持ちだった。

デリラは本当にサムソンのことが好きだったから、こうして抱いてくれて嬉しいっていう気持ちが多分ストレートにサムソンにも流れ込んで、危険だって思っても、演技だって思っても、分かってるからて思ってても、本当に好きっていう気持ちがやっぱり伝わってしまう。

多分、愛し愛されるほど一番気持ちのいいものはないんだよね。心も体も満たされる。
だがそれは最高の快楽であるとともに、破滅への道のりだった。





出たよミリアム。

ミリアム「お母さんがつかまったの(さめざめ)」

ここ、ミリアムのお母さんなのか、サムソンのお母さんなのかよくわからなかった。(どっちでも同じか)

そもそも、快楽に酔って睦み合う生活がいつまでも続くはずはなかった。
現れるミリアムの「現実のきびしさ」感。

王様も多分、デリラがあんまり帰ってこないからちょっとやばいかなと思って捕まえたんじゃないの?

こういう所ってやっぱり男性の方が気持ちわかるのかもしれない。
サムソンの弱いところをちゃんと知ってる。
本当に彼が捨てられないのは一族・家族であり、リーダーとしての義務と責任だと。

サムソンが女狂いなのも、そういう重圧がやはりあったんじゃないのかな。
どっかで逃げたり顔を背けたりもしたかったんだよ。

重圧に見合うだけのみぞを埋める対価をサムソンも求めてた。
美人でキラキラした手に入らないお金持ちのペリシテ人の美女だとか、そういう感じ。



一瞬だけ、デリラもサムソンも幸せだった。

自分をこんなに身も心も捧げて愛してくれたペリシテの娘。
ロミオとジュリエットっぽく、身分も立場も超えて、結ばれた。

鬼門のミリアムがやってきたことで、嫉妬が女を狂わせる。
お金も地位も全部捨ててもいいって思った……のにー!!

結婚したら別世帯だとかいいつつ、たくさんの人が結婚は家と家の問題だからとか言っちゃう。その矛盾に引き裂かれるのは妻だけじゃない。

ここでサムソンが戦いに入っちゃったら、お前いったい何をしてたの?って話になるから、デリラとしては絶対絶命だ。

デリラは、エジプトに逃げようと説得する。
ここでみんなをすてて自分と言ってくれてたら!

はみ出し者の二人とでもいうのかな。

世間から見捨てられた、ちょっとまともな生活とは言えない生活を送っている自分たち二人。
サムソンはおたずね者として荒野をさまよって、ペリシテ人を見つけては強盗を働いているし、デリラは王様の愛人。
そんな二人が手を取り合って、どちらのコミュニティーからも逃げ出せたらとデリラは夢見た。

だがここで、サムソンは映画的にも、当時のハリウッドでウケるだろう価値観的にも、家族を見捨てるような人じゃなかった。
残念ながら、デリラはサムソンを裏切ることを選択するしかなかった。












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サムソンとデリラ(字幕版)
 
神から授かった怪力の持ち主であるサムソンは、ペリシテ人の娘セマダールに求婚する。しかし、サムソンに想いを寄せていたセマダールの姉デリラが二人の仲を邪魔し、結婚式で混乱を引き起こし、セマダールは命を落してしまう。さらにデリラは、サムソンへの陵辱を続け...


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