料亭予定地

妄想生活(この世界の片隅に) 1

2017/02/08
映画レビュー




妄想生活(この世界の片隅に)-1


(2017年 02月 08日の再録です)

もう、完全に妄想の域に入りました。どっぷり。
あまりにも長々とアレなので気の迷いで見たい人だけどうぞ。

中身は完全に妄想です。そしてびっくりするぐらい長いです!







 
すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。昭和19年、20キロ離れた町・呉に嫁ぎ18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していくなかで、日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす。



 ≫ 映画の感想記事


*ここからネタバレを含みます。




血迷った挙句にノベライズも立ち読みしたがこちらはちょっといまいちだった。

周作、嫁にもらう時もそれほど抵抗なさそうだし、すごく困っている様子もない。
やぶれかぶれであきらめる条件としてすずの名前を出したようにはとても見えない。その設定には違和感がある。

だいたい、ノベライズっていつも微妙なんだよね!(暴言)

私が今までまあOKと思ったノベライズは、富野由悠季が自分で書いた、トンデモノベライズぐらい。あそこまで突き抜けてて、しかも原作者が書けばそれはさすがにOK。

このノベライズへの反感が、妄想に火を付けた!負の感情が昂じて想像妄想力となる!



(妄想)

家族が、リンと結婚したいと言い出した周作にちゃぶ台をひっくり返すぐらい大反対したかどうかは微妙だ。
だが、困ったことになったぐらいは思ってるだろう。

ひどく当惑→ゆるく反対→言葉の端々で反対→ため息や額のしわや態度で反対→家の中がお通夜→

真綿を絞るように、いやいやいや、ないから、ってのを伝えただろうとか、そんなとこかね。

田舎の人、昔の人は今と比べ物にならないくらい差別意識も強いし残酷なことを平気で言う。

リンの記憶をたどる絵を見る限り、どうやら緊張して正座して萎縮しちゃってる客が周作であったようだ。
リンの方から手を差し伸べている所を見ると、筆下ししてもらったと見るべきか。

姉は自分が好きな人と結婚したし、弟はかわいがってるし、案外、口を出さずに静かに見守りそう。

親戚は無神経な差別発言を連発しそう。
おばさんは評判がどうのとか、物笑いの種になるとか、そういう方面をあのキンキン声でうるさくやりそう。
おっさん方は人格否定のセクハラ発言をたくさんしそう。

(田舎のおっさんのセクハラはまじでパンチきいてる)

よく知りもしないのにSNSを炎上させてる人たちみたいに。



あの穏やかで何一つ嫌な顔をしないお母さんは優しいから、周作は今まで親を困らせたことのない、いい子すぎるほどいい子だったし、好きなら仕方ないと言いそう。
(いいよじゃなくて仕方ないがポイント)

しかし内心精神的にまいってガックリしてやつれた姿とか、人に見られない所で肩を落としてため息をついていたり、育て方を間違うた的な空気を醸し出しているところが、周作には一番グサッときてそう。

お父さんにはそこをやんわりかつ鋭く指摘されそう。
身寄りや出自や性格の問題じゃない。
ごく一般的な家庭で(すずがやったような)家として求める「嫁」の仕事ができる女性か?→不可能としか言えない。

そして、周作もリンを深く知るにつれ、それが真実であることを理解していくだろう。





(妄想)

米炊いたことはあまりないわ~とか、料理掃除はそれ専門のばあさんがやるしねとか。
朝は苦手なんようちらは昼は寝てるからとか言いそう。

すずが受けた一般的な価値観とはかけ離れたカルチャーショックをさまざま周作も受けるうちに、希望的観測と恋の楽しさと現実との乖離が迫って来るだろう。

少しずつリンとの距離が微妙になっていく。
リンは反対されてるんやろ?わかってるよ、うちはいいよ、こうして時々会えるだけで文句は言えない、とか言いそう。

そこで最初にしていたように、いやリンはいい子だって説得する、話せばわかってもらえる、と強く言えなくなっていく。
周作は優しいから、そんな自分が嫌になり傷つきそう。



母がガックリきてる延長で脚を悪くする。
(暗いから風呂の水くみで転んだとか何とか)

お父さんはいい機会だと、周作に家事を手伝わせる。
(結婚式の夜に風呂の水くみやってたのはお母さんの代わりにやってたのではと推察)

最初はリンを母はきっと受け入れてくれる、優しくゆっくりみなで教えてあげればいい、と思っていただろうが、今となって嫁は急務、そしてこのような求められるすべてを、リンはできないだろうと理解する。
周作はどこかで決定的に、あきらめる。

→もうあきらめた、遊郭にも行かないから安心してくれと母に言う。



一番盛り上がっちゃって茶碗買ったりした時はともかく、周作も普通に考えて、彼を取り巻く世界すべてに彼の恋が永続的な「生活」として受け入れられないことも、続かないこともわかるだろう。

学力格差、階級、差別、貧富の壁、さらに価値観と生活習慣の違いの壁を知ってしまう。

ある種類の、ある生き方をした人間が、突然別の生き方をすることはできない。
遊郭とは、そういう種類の場所であり、現代で言うところの水商売とは違う。

リンをかえって不幸にするだけ、ある地獄から救おうとして違う種類の地獄に入れるだけなのだ。

彼はリンの境遇に対して全く無力だと気付く。

リンとの結婚は、リン、周作、北條家、誰一人「幸せ」にはなれない選択肢だ。
格差を超えての結びつきなど、経済的にも精神的にも豊かで成熟した世界でしか許されないことなのだ。

(現代の日本は幸い、比較的そういう豊かさは備えている社会だが、世界にはない国の方が圧倒的に多い)



(妄想)

覚悟を決めて最後に会いに行った時、もう来れないかもしれん、たまにハガキ書くから読んでくれるかとか言うと、読めないし書けないから困ってるとリンが発言する
→あの切り抜きノートと涙とかそういう流れ。

リンには彼の純情な恋や優しさはとても大切な思い出ではないか。
肌身離さず切り抜きは持っているし自慢したい。

すずの存在はリンには残酷だったろうし、お茶碗は嬉しかったはずだ。



失恋と言うより現実の残酷さに押しつぶされそうな周作に対して、周囲はお母さんの足のこともあり、早く結婚させるべき、させたら落ち着くとか、早くいい人探せとかするだろう。
(周囲は若者が少なくなって妙齢の女子は余ってる時代だ)

周作も嫁取りを決心はしたものの、そのあたりの娘ではどうしても嫌で見合いも考えるのも拒否、夜にもやもや考えているうち、ふっとよみがえった特別な記憶があったかもしれない。
リンより前の記憶であることが重要だ。

リンを知った後に誰かが目に入るには、時間がかかりすぎるし面影を払拭できない。
リンも現実も戦争も、何も知らなかった真っ白な子供時代に心に宿った幼すぎる初恋の優しくほのぼのとした記憶。
可愛いおっとりとした少女の面影だ。

自然と口から、広島に浦野いう海苔すきやっとる家がある、そこの娘で名前はすず、と口にしたかも。

~~とかそんな感じのが自然じゃないか?
そういうノベライズにしろよ!

もっと奥ゆかしくも敏感で繊細な物語だろこれ!
あきらめる条件とか苦し紛れとか、雑すぎるわ!
↑根に持ってる(笑)



突然さした希望の光に、どれだけ苦労しても、すごいバイタリティであらゆる人脈を駆使してすずを探しまくるお父さんとか想像すると楽しい。

細雪とかからする限り、(まあ、あれはかなりレベルの高いお嬢さんな人たちだが)ひそかに人をやってあらかじめ近所の評判を調べさせるぐらいは普通だったようだから、情報も先に仕入れてよしこれはいける!と思って、あらかじめ相手方へ話も通しこちらの釣り書きも渡し、根回しを完璧に整えてから、周作に見つかったで、と報告しそう。

周作は正直見つかるとは思っていなかっただろう。
心を落ち着けるための時間稼ぎとも思っていたからびっくり、実在していたのか?と夢が現実になった驚き。
一気にすずの記憶が心いっぱいに広がりそう。



 ≫ 妄想生活(この世界の片隅に)-2

 ≫ 映画の感想記事

 
こうの史代(著)
主人公・すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。だが、昭和18年から描かれる一日一日を確かに健気に生きていく。戦中の広島県の軍都「呉」を舞台にした戦中を生きる小さな家族の物語。


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