料亭予定地

ヘンリー5、ヘンリー6の1と2、読了

2013/12/11
読書




ヘンリー5、ヘンリー6の1と2、読了


(2013年 12月 11日の再録です)

色々あってもう本当に疲れた。

しかし、そんな中でとりあえず流し読みしたヘンリー五世。

全然面白くないかのように見せかけて、そこはやっぱりはずさないシェイクスピア。





 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
百年戦争のアジンコートの戦い(1415年)前後に焦点を当て、イングランド王ヘンリー五世の生涯を描いた史劇。『リチャード二世』、『ヘンリー四世第一部・第二部』に続く四部作の最終作。ヘンリー五世は前作『ヘンリー四世』で、手に負えない少年・ハル王子として登場していた。その若き王子も『ヘンリー五世』では高貴で勇壮な王に成長し、フランスの征服に乗り出す。


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*ここからネタバレを含みます。




フランス語と英語で、コミカルな求愛のやりとり、このかみあわなさは…

グレンラガンのシモンとニアで想像して頂きたい。

グレンラガンを見てない人は見ることをお勧めしたい。

遥かな未来。人々は地中に穴を掘って家を造り、地震と落盤に怯えながら息を潜めるように暮らしてきた。少年・シモンは、偶然、不思議に光る小さなドリルを見つける。シモンの兄貴分である青年・カミナは、村の上には「地上」があることを信じ、外へ出ようと目論んでいた。そんなある日、地震と共に村の天井が崩れ巨大なロボットが落ちてくる。(C)中島かずき・今石洋之・プロジェクト「グレンラガン」


そして来ました、やっとヘンリー六世にたどりついた!

今、3を読みつつあるが、あまりにもすごいので1や2をすでに忘れそう。
だが1と2があっての、このクライマックスの3なのだから。

史実との違いとかツッコミとか、本っっ当ーーーにどうでもいいから!!
んなこと忘れて、血で血を洗う権謀術数にどっぷり酔いしれるべき。

1はとにもかくにも、ジャンヌダルクだ。
ヨーク公もマーガレットもまだまだちょい役。

今まで、フランス側からの悲劇のヒロインでしか映画でも本でも見たことがなかったから、超斬新だし、むしろかっこいい。
悪女ジャンヌ、魔女ジャンヌ、憎まれ口、嫌味、皮肉満載、男どもをぶったおす。
もちろんトールボット好きなんだけど、この女には勝てないよなあ!

こういうジャンヌも超ありだと思う。
魔女ジャンヌ推し。
推しも推し、激推し!

まどかまぎかの魔女ジャンヌとかそんなあわれっぽいレベルじゃない。
何しろ王をはじめ複数と関係、妊娠してる。

(これを何とか逃れたいがための虚言と取るかどうかは人それぞれ)
(そしてどうしてもフランス女=淫蕩、ともっていきたいイギリス心)



たくさんのジャンヌ・ダルク像の中で、個人的にはシラーのジャンヌが一番好きだ。
無慈悲な感情ない殺人マシーンだったのに、敵に恋して女になって苦悩する。

恋を知った乙女の変貌、変わり用が最高にロマンチックで王道だ。
これまで何の感情もなくザクザク殺してきたのに、この人だけはどうしても殺せない、というね。
最後に神に救いを求めて昇天するが、あれが一番よかったなあ。

シラーはドイツだからあれが描けるのかな(笑)
ジャンヌがイギリス貴族に恋をするなんて、フランス側は受け入れがたいような気がするし。
イギリス側も猛抗議されそう。



ヘンリー六世に移行。
 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
百年戦争とそれに続く薔薇戦争により疲弊したイングランドで、歴史に翻弄される王ヘンリー六世と王を取り巻く人々を描く長編史劇三部作。敵国フランスを救う魔女ジャンヌ・ダルク、謀略に次ぐ謀略、幾度とない敵味方の寝返り、王妃の不貞―王位をめぐる戦いで、策略に満ちた人々は悪事かぎりをつくし、王侯貴族から庶民までが血で血を洗う骨肉の争いを繰り広げる。


シェイクスピアのヘンリー六世は、全体的に女が苛烈ですごい。
このすごさは、火刑にされた後も、マーガレット妃がばっちり引き継いでくれる。

2では、ヘンリー六世がただただ翻弄される。

真面目で堅物なグロスター公ハンフリーが、皆によってたかって袋叩きの末、殺される。
融通きかない、ちょっと空気読めない、曲がったことが嫌い、基本いい人なのにすげー嫌われる。現実でもあるある。ある意味無欲無害だから、最初に狙われた。
もともと仲の悪いボーフォート枢機卿、マーガレット妃とサフォーク公の不倫の恋、ヨーク公の野心、ヨークを支える強力なネヴィル家のキング・メーカー・ウォリック。

マーガレット妃とグロスター公爵夫人との角付き合いにドキドキ。

さらっとあらすじを流すと、グロスター公の死から状況は二転三転、実行犯サフォークが公の死の責任をあっさり問われて追放される。
マーガレット妃とサフォークの別れいいねえ。
私の心を持って行って!

この時、ヨークがアイルランド討伐に行ってる絶妙さ。
裏では市民を焚き付け、内戦を起こす。

場面は一転、海賊に襲われ無念の死を遂げたサフォークの生首を抱いて悲しむマーガレット妃。
彼女が「女の皮はかぶっていても、心はむごい虎同然」になるのはここからだ。
O tiger's heart wrapp'd in a woman's hide!


ヨークはアイルランドから帰って返す刀で王位を要求、「2」の終盤で父を殺されたクリフォードが復讐を誓う。
→幼児ラトランド殺害へ続く。

「3」はまだ読んでる途中だけど、序盤からもう、怒涛の展開!

脅迫されたヘンリー六世は、自分の王権を確保するのを条件に、継承権をヨーク公へ渡すことを認めてしまう。ボリングブルックにはじまった「弱い王」リチャード2世からヘンリー4世への王位簒奪の報復が今ここに…
激怒のマーガレット妃は挙兵。
クリフォードがヨーク公の幼い息子ラトランドを惨殺、ヨーク公は捕まって紙の王冠をかぶせられ、揶揄された挙句にクリフォードとマーガレットに刺される。

その後は、ヨークの長男エドワードと、ヘンリー六世の長男エドワード(てか、マーガレット)との戦い。
このあたりで、リチャードほんとに勇士でかっこよくて男らしい。
戦場だと、こういう強さすごく頼もしい。

せむしとか醜いとか、まったく関係なくかっこいい。
というか、これ書いてる時、シェイクスピアまだ、せむし設定とか醜い設定って考えてなくない?後付けじゃない?
その方が劇的!とか思って変えたんじゃないの?
それくらい、別人級にかっこいい。

熾烈な戦闘の中、クリフォードは倒れる。
ヨークの長男エドワードが王位を宣言、ウォリックは有力な結婚を求めてフランスへ走るが、ルイ11世の前で、マーガレット+エドワードと鉢合わせ。
ところが本国では、未亡人エリザベス・グレイの色香に迷ったエドワードが勝手に結婚。激怒のウォリックはなんとマーガレット側に寝返る……!

疲れたので続きはあした。
・・・あした?

続く 「ヘンリー六世の3、読了」




 ≫ 菅野文「薔薇王の葬列」の感想

 
シェークスピア (著), 坪内逍遥 (翻訳)
シェークスピア作の全戯曲の全幕全シーン全文が坪内逍遥の名訳で読めて、日本語訳と同じページに該当する英語原文が表示されて、セリフ対セリフの比較対象が容易。対訳本として完備されているので、学習に、研究に観劇にピッタリの一冊全集。今回、シェークスピア没後400周年を記念して、完全新版として上梓。20年間、計6万部のロングセラー。


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Ama Mew(天海悠)
Admin: Ama Mew(天海悠)
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