料亭予定地

リチャード三世

2018/07/29
読書




リチャード3世


(2013年 10月 03日の再録です)

リチャード2世を悪戦苦闘して読み終わる。でもとても面白かった!

しかしやはりシェイクスピア史劇をそのまま読み進めるにはちょっと無理があるなと思い、図書館で邦訳を借りてきた。
リチャード2世、まあまあ大意はつかめてた。

細かい所で勘違いがやはりある。




 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
「口先で奇麗事を言う今の世の中、どうせ二枚目は無理だとなれば、思い切って悪党になりこの世のあだな楽しみの一切を憎んでやる」。世界を憎悪するリチャードは実の兄を陥れ、殺した敵の妻を口説き、幼な子を惨殺し、利用しつくした臣下はごみのように捨て―。奸計をつくして登りつめた王座に、破滅はあっけなく訪れる。爽快なまでの「悪」を描いた傑作。


 ≫ 読書系の記事


*ここからネタバレを含みます。




そこで、ヘンリー4世あたりから、英語と邦訳をつきあわせて読んでいた。
…邦訳やめられない。

続きが気になって気になって、どんどん読み進めてしまった。

ハル王子、フォルスタッフ、ヘンリー5世……。
やめられない止まらない。ムリ。

続きも借りてきた。

ヘンリー6世、長いな。

薔薇戦争、やけに皮肉で骨太の男っぽいジャンヌ・ダルク、このキャラ設定斬新ではじめて。
マーガレット妃がどんどんすごくなっていく。すごくなりっぷりが止まらない。

どちらもとにかく、女がすごい。
愛国に燃えて悪魔に身も心も売り渡すジャンヌも。
恋に狂って復讐鬼になっているマーガレット妃も。

ヨーク公に無理やりかぶせられる紙の王冠の所は圧巻。
このとき出てきているのちのリチャード3世、姿はともかく、ものすごく勇猛でむしろかっこいい。

盛り返したヨーク方、そしてやっとリチャード3世!

このリチャード3世は、リチャード2世から延々と続いてきた史劇のクライマックスを飾るにふさわしい名作だ。

今までずっとずっと食わず嫌いでごめんなさい。
何度読もうとしても興味を持てなかったそれも無理はない。

これ、リチャード2世からずっと読んでいかないと(しかも要所要所でWiki調べながら)
理解できないし、面白くない。

百年戦争、ばら戦争、血で血を洗う権力闘争の幕引きにふさわしい。
すんごく面白かった。



そして、むしろリチャード3世はかっこよかった。
思わず味方をしてしまう。
ここまでくると、むしろすがすがしい。
応援してしまう。

あれこれ自分勝手に思いをめぐらす権謀術数、支離滅裂な権力闘争の中に、趣旨一貫して着実に歩みを進めるその強さに、このもやもや感を打破してほしい、このうるさい権力にたかるやつらをみんな排除して欲しい、などという気持ちが自分の中に芽生えていく。
ひとつひとつクリアしていこう。
アンをゲット、やったね!クラレンス公排除、よし!
がんばれリチャード、みたいな気持ちが出てくる不思議。

シェイクスピア魔術。

しかし兄エドワードの子供たちを排除するあたりに到って、なんとなく自分の中にも、これはやりすぎでは的な恐怖が芽生えてくる
→亡霊登場!

絶妙のタイミング。

すごく満足、絶対英語版も読みたい。
しかし、英語版をかえりみれば、まだヘンリー4世の1巻目終盤、先長いな……。


※史劇の順番メモ

リチャード2世  ボリングブルック王位簒奪
ヘンリー4世ー1 ハル王子とフォルスタッフ
ヘンリー4世ー2 ハル王子がヘンリー5世になるまで
ヘンリー5世 フランス戦→結婚まで
ヘンリー6世ー1 ジャンヌ・ダルク戦、ばら戦争
ヘンリー6世ー2 ばら戦争続き、ヨーク公の紙の王冠
ヘンリー6世ー3 ヨーク方の勝利、ヘンリー6世の死
リチャード3世


 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
イングランド国王リチャードは、宿敵である従兄弟ボリングブルック(のちのヘンリー四世)を追放したあげく、その父ジョン・オヴ・ゴーントの財産を没収する。しかし、復権をねらって戻ってきたボリングブルックに王位を簒奪され、屈奪のうちに暗殺される。脆弱な国王リチャード二世の悲痛な運命を辿る。

 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
ヘンリー四世の治世は貴族の叛乱と鎮圧に明け暮れた。そのかたわらで放蕩息子の王子ハルは、大酒飲みのほら吹き騎士フォルスタッフとつるんで遊び歩くが、父の忠告に一念発起し、宿敵ホットスパーを執念で討ちとる。父の死後、ハルはヘンリー五世として期待を背負って国王の座につく―。ハルとフォルスタッフの軽快な掛け合いが見どころの人気英国史劇。

 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
百年戦争のアジンコートの戦い(1415年)前後に焦点を当て、イングランド王ヘンリー五世の生涯を描いた史劇。『リチャード二世』、『ヘンリー四世第一部・第二部』に続く四部作の最終作。ヘンリー五世は前作『ヘンリー四世』で、手に負えない少年・ハル王子として登場していた。その若き王子も『ヘンリー五世』では高貴で勇壮な王に成長し、フランスの征服に乗り出す。

 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
百年戦争とそれに続く薔薇戦争により疲弊したイングランドで、歴史に翻弄される王ヘンリー六世と王を取り巻く人々を描く長編史劇三部作。敵国フランスを救う魔女ジャンヌ・ダルク、謀略に次ぐ謀略、幾度とない敵味方の寝返り、王妃の不貞―王位をめぐる戦いで、策略に満ちた人々は悪事かぎりをつくし、王侯貴族から庶民までが血で血を洗う骨肉の争いを繰り広げる。

 
(ちくま文庫) W. シェイクスピア (著), 松岡 和子 (翻訳)
「口先で奇麗事を言う今の世の中、どうせ二枚目は無理だとなれば、思い切って悪党になりこの世のあだな楽しみの一切を憎んでやる」。世界を憎悪するリチャードは実の兄を陥れ、殺した敵の妻を口説き、幼な子を惨殺し、利用しつくした臣下はごみのように捨て―。奸計をつくして登りつめた王座に、破滅はあっけなく訪れる。爽快なまでの「悪」を描いた傑作。



 ≫ 菅野文「薔薇王の葬列」の感想

 
シェークスピア (著), 坪内逍遥 (翻訳)
シェークスピア作の全戯曲の全幕全シーン全文が坪内逍遥の名訳で読めて、日本語訳と同じページに該当する英語原文が表示されて、セリフ対セリフの比較対象が容易。対訳本として完備されているので、学習に、研究に観劇にピッタリの一冊全集。今回、シェークスピア没後400周年を記念して、完全新版として上梓。20年間、計6万部のロングセラー。


 ≫ 料亭予定地 このブログのご紹介と記事マップ

書籍の本だな【広告】
アリストテレス 哲学文庫われらサイラス・マーナー



 Twitter(≫ @mwagtail30
 ≫ HP「オニグルミの森」
 ≫ note
 ≫ 児童書おすすめブログ
 ≫ なろうのマイページ

にほんブログ村 その他日記ブログへ

にほんブログ村 その他日記ブログ 雑感へ




スポンサーサイト



Ama Mew(天海悠)
Admin: Ama Mew(天海悠)
へっぽこ自家発電物書き。アニメ漫画書籍全般雑食です。クセ強め。
富野信者。イクニ。古典。児童書。
自分のことは盛大に棚に上げてレビューを書いたりします。

HP(料亭跡地)note(書籍レビュー中心)
Twitter @mwagtail30
読書