料亭予定地

「あしながおじさん」レビューの続き 1

2020/11/30
読書




児童書ブログでやってた「あしながおじさん」レビューの続き 1


児童書ブログの方で「あしながおじさん」をずっとレビューしていたのだけど、まるっと全部筋を書いてしまうのはさすがに良くないかなと思って途中でやめた。

さじ加減が、とても難しい。
買ってみてもらい、読んでみてもらい、新鮮な感動を得てほしくて書いているわけなのだから…。

あしながおじさんは、読めば読むほど面白かった!
そして、いちばんの、最大の盛り上りを書いてない。

どうしてもこの面白さを言及したいという気持ちが止められず、こっちでこっそり書くことにした。


 
ジーン ウェブスター (著, イラスト), 恩地 三保子 (翻訳)
孤児ジェルーシャに、突然ふってわいたような幸福が訪れた。「あしながおじさん」が大学へ通わせてくれることになったのだ。彼女は、義務の報告の手紙を毎月送った。あしながおじさんとは?


 ≫ 読書系の記事


*ここからネタバレを含みます。






とりあえず今までのあしながおじさんについての、児童書ブログの記事はこちら
相変わらず長い。

大人が読む児童書「あしながおじさん」 1 どれを読んだらいいかわからないほどの翻訳の多さ  -

大人が読む児童書「あしながおじさん」 2 テンション爆上がり  -

大人が読む児童書「あしながおじさん」 3 読んでるこちらもテンション爆上がり  -

大人が読む児童書「あしながおじさん」 4 魔性の女ジュディ  -

大人が読む児童書「あしながおじさん」 5 読書でつながるふたり  -

「あしながおじさん」でジュディが読んだ本 その数40冊あまり  -

ジュディが読んだ本もすべてピックアップしてみた。

というのは、再読してみて、思ったよりもずっと読書というのがあしながおじさんとジュディの絆として、とても重要だったということが今更のように分かったからだ。

子供の時にはわからなかった。
なんとなくジュディの面白おかしい大学生活の方にばかり注目していた。

男女の心の機微とか一体何が二人を結びつけたのかなどには全く気持ちが向いていなかった

あと絵ばかり見ていた。
(それでいいんだと思う)



さて流れとして、ことばでざっくりまとめると

孤児ジュディ、あしながおじさんにお金を出してもらって大学に通うこととなる。

1年生

ジャーヴィス、連日のおもしろいお手紙に、我慢できずあしながおじさんであることを隠してジュディに会いに来る。

とても楽しいデートを過ごす。
きっとここでジャーヴィスは、想像以上にジュディが可愛くてときめいただろうな。

口実に使われた姪っ子のジュリアには会いもせずに帰る。
ほら、もともとがジュディ目当てで来てるから…。

夏休みには、孤児院に帰りたくないジュディの泣き言を聞いて、自分が子供時代を過ごした農場に行かせるよう手配。

ジュディ、そこでジャーヴィスが読んでいた本を読んで手紙で感想を送る。


2年生

2年生のクリスマス、親友のサリー・マクブライド宅でクリスマスを過ごし、白いイブニングドレスでサリーの兄ちゃんとダンスを踊る。

ジャーヴィス、再び大学に現れて、チョコレートを土産にジュディ、サリー、ジュリアの三人と話して帰る。
周囲から固めにきた。

ジュディ、初めての短編小説の賞金25ドルをもらう。
シェイクスピアにはまる。

シェイクスピアの舞台を見せるため、ニューヨークに招待する。
手紙を読む限り、このときのジュディのシェイクスピアへの素直な感動はすごく新鮮で可愛い。

夏休みにマクブライド家に誘われるが、あしながおじさんの強権発動で阻止。
ジュディ、なんで駄目なのかとかなり食い下がってるので、ジャーヴィスはイライラしてそう。

無理矢理、ジュディを農場に行かせ、なおかつ自分も農場を訪れる(!)

二人きりだー!





……ここでやめたのだが、この辺り、(ここからもだけど)あまりにも面白い。
児童書ブログでは、かなりふわっと紹介していたんだけど、微に入り細に入り詳しく説明したかった。

ジュディはこの頃、孤独に悩んでいる。
家族がいないこともだけど、多分、マクブライド家で一般的な家庭というものの一つのモデルを見てしまった。

これにより、「教育を受けたあとの自分の将来の姿」を描き始めたような気がする。
もし家庭を持ったら自分がどうなりたいか想像して、そのモデルとしてマクブライド家を観察し、学びたかったようなことが語られている。

一年目には、あんなに農場を狂喜乱舞して喜んでいたくせに、二年目のテンションの低さ、この落差がじつにひどい。

読んでる方は超面白い。



でもジュディはこの孤独の中で沢山執筆を行った。
だからやっぱり、ジャーヴィスさんが正しかった。
これは間違いではなかったはず。

何せマクブライド家には、兄貴の友達の男子も来るっていうし。
サークル入って大学のチャラチャラしたリア充生活送って...その先には何があるの?

面倒くさいジャーヴィス「君には才能があるんだ!その孤独の中で醸成されるんだ!どうしてそれがわからないんだ!家庭人になって平凡な人生を送るのが幸せなのか?職業婦人として作家の道へ進む。それがぼくが望んでいたことなのに…。いや、本当はほかの奴を近づけさせたくないんだー!」

とか?

超楽しい。

改めて、こんな感じのジャーヴィスを、ジュディの手紙だけで想像させるってところがすごい。

この人たちにとってはこの丘の頂上だけが全世界なんです。自分たちだけの小さな世界のなかで暮らしていて、外をみようとしないんです──その点では、ジョーン=グリアー院にそっくりなんです。


ジュディは2年目にはかなり欲深になってしまっているんだな。
色々与えられ、希望を持ち、見てしまったから

そしてあれこれ言い訳をつけて、明らかに不自然なタイミングで農場にジャービスは登場する。



(麒麟のあとになっちゃうかもだけど、つづく)

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ジーン ウェブスター (著, イラスト), 恩地 三保子 (翻訳)
孤児ジェルーシャに、突然ふってわいたような幸福が訪れた。「あしながおじさん」が大学へ通わせてくれることになったのだ。彼女は、義務の報告の手紙を毎月送った。あしながおじさんとは?


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